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松むら・Matsumura

和菓子

シゲは、芭蕉に傾倒していた。
そのワビとサビを和菓子に託した。

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生い立ち
 東京の友人が遊びにきても、滅多に港の見える丘とかチャイナタウンヘ行きたいとは余り言わない。
 ハイカラな『昔』の残った界隈の、ちょっとしたバーで呑みたい、が奇妙に多い。希みに叶う街並みの一つは、まず馬車道ではなかろうか。(バーの選別は暫らく措くとして)
 明治5年、本邦初のガス灯がともり、港から流れる人の波、開通したばかりの鉄道ステーションからの日本人、外国人、東洋人に白人。人たちの活気のあること、いきいきしていて、開港の景気にあふれた目の輝き。その馬車道の交差点角に店を構えたのが、『松むら』だった。

 創業明治30年。和菓子一筋で現在、4代目。昔をしのぶ店のたたずまいは、しっとりした雰囲気をつくり出している。
 裏千家、表千家をはじめ各派茶道関係の客が多いのも以前からの縁だが、道往くエトランゼにも手が出せるように店先にも、その日の『おすすめ』品が並べられている
 馬車道名物を自負しているのは、蓬100%の草だんごで、「潤いのあるお菓子づくり」をモットーにしている。合成保存料は使わない。草だんごは無着色、きな粉つき。

 屋号どおり「常磐木、松」にちなんで、ますます幹を太くしようと平成8年、リニューアルオープンした。この店で逸品といわれているのは県指定銘菓の「芭焦」だ。これを発案したのは2代目・亀之輔の妻シゲである。シゲは俳句をよくし、松尾芭蕉に傾倒していた。そのワビとサビを和菓子に託したもの。
 今では入手の難しい大島黒砂糖をつかった、こし餡を包んだ焼菓子で、意匠としては芭蕉の落款を写した焼印だけである。俳人・中村汀女もこの菓子を珍重し「港の町筋を辿るはたのし芭蕉は誰にも好まる」とも記している。

 しっとりとした皮と餡とが同調。それは虚飾を捨て、気負いすら捨てて漂泊の旅に出た芭蕉の心に通じる。
 ほかには馬車道まんじゅう(自と黒の2種類。馬車道ロゴマークの馬車とガス灯の焼印入り)、季節の生菓子、茶道用干菓子、竹皮風包装の自家製本練羊羹、小倉羊羹。

profile

松むら

〒231-0015
横浜市中区尾上町5−62
TEL:045-651-4147
URL:なし
定休日:隔週日曜日
営業時間:10:00〜19:00
交通:
JR関内駅北口、市営地下鉄関内駅から徒歩1分